山田スイッチ初の絵本です。
「ああ、神様。どうしてあなたは最初に若さと美しさを与えて、それからそれを奪うんですか?」
祈っていると、「それはねえ」と声が聞こえてきました。
うちのおばあちゃんは97歳。毎日、テレビを観ながら世相を斬っています。
戦争のニュースを見ながら、「世の中、人殺しばっかりだなあ~!」と、独特の意見を言うおばあちゃん。
若い頃(80歳の頃)は、もっと元気に働いていたおばあちゃんが、
最近は昼間なのに「もう寝るじゃ~」と言って布団に潜り、元気がなくなってきました。
この絵本は、2026年5月25日~7月25日の間に、CAMPFIREのクラウドファンディングで資金を募って作った、山田スイッチ初の「介護に光を灯す」大人の絵本です。
「どうしてよわくても生きるの?」「なんで人は年を取るの?」という、
素朴でありながらも根源的な問いの答えが、絵本を描くうちに見つかりました。
「よわくても だいじょうぶ」は、力強い言葉です。
私たちは、小さな頃から大人になるまで、「強くなきゃいけない」「がんばらなきゃいけない」「美しい方がいいし、格好いい方がいい」と、無意識の内に、社会のかもしている空気にさらされて生きてきました。
こんな私たちが「よわくてもいい」と言われたら、最初のうちは戸惑うと思うのです。
でも、「強くなければダメだ」は、強くなくなった時に、その存在理由を奪われてしまいます。
本当は、人は「よわくても だいじょうぶ」なんです。
そうでなければ、なぜ人が必ず年を取り、花は枯れるのか。必要がないなら、そんな仕組みをわざわざ、神が創るはずがありません。
弱くなることに、大きな意味がある。でも、その答えにはなかなか、気づくことはできません。
著者である私自身も、ずっと「強くなければ生きていけない」と信じてきました。
でも、人はよわくならなければ、気づけないことがあるんです。
自分一人の力でがんばっている時には、受け取れない恵みや、光があるんです。
「よわくても だいじょうぶ」とつぶやいたときに、今までと違った力が湧いてくるのを感じます。
それは、心から安心しきった時に湧いてくる力。すべてを、受け入れてもらえると信じる力。
みすぼらしいと思っていた自分が、神に愛されていたことを知るきっかけに、
この本がなることを願っています。
介護に疲れてもうダメだと思った時に、顔を上げたら、そこには黄金の光が注がれていることを、
すべての人に届けたいと思っています。
『よわくてもだいじょうぶ』
・絵 山田スイッチ
フルカラー32ページ
デザイン やまもとゆみ
解説 中津川浩章
翻訳 ロイドみよ
発行 やまだスイッチ社